「日本のジュニアが危ない」・・・再び!
最近、以前公開していたブログ、「エースを狙え!」の投稿記事を読み返している。恥ずかしいような内容のものもあれば、いまだに参考になりそうな内容のものあり、意外と公開した投稿記事で楽しんでいる自分がいることに驚いている。
さて、娘は、テニスで高校入学、1年生の1学期から2学期に突入した。何度か高体連主催の大会観戦にも出か掛けた。「高校に入学して、軟式テニスから硬式テニスに転向した選手もいれば、高校入学を機にテニスを始めた生徒もいるんですよ。そうした選手がジュニアテニスを経験している高校生と一緒の土俵で戦わなければいけない、という現実があるんです。ちょっと考える必要があると思うんですよね!」と娘の所属する高校テニス部監督が指摘していた。地区大会ともなると、選手間にかなりの実力差があるように見受けられる。ジュニア経験のある選手のサーブをリターンできない選手、相手のミスショットを狙ってのジュニア経験者のスライスショットを見事にネット・・・やはり、ジュニアテニスの経験者の方が一枚も二枚も上手である。
しかし、ちょっと気になることもある。高体連主催の地区大会では、多くの選手がネットプレーやドロップショットなど、ジュニアの大会では見られないようなショットパターンが多い。当然、それでエースを獲れるような選手は少ないが、これはかなりの驚きであった。
そんな状況から、高校の監督に質問をぶつけた。
「高校の地区大会では、ネットプレーやドロップショットなど、ショットバリエーションが県大会よりも多いんじゃないでしょうか?どうしてですか?」
すると監督から、以下のような回答があった。
「そうなんですよ。軟式テニスを中学の時にやっていた選手は、どうしてもネットプレーが多くなる。また、運動神経の良い子は、まともにジュニア選手と戦っても勝ち目がないので、奇襲作戦でポイントを狙ったりする・・・」
この回答は、私にはとても新鮮であった。というより、ジュニア選手が最も忘れてしまっているポイントが全て詰まっているように感じた。そして、2006年3月17日の自身のブログに公開した投稿記事、「日本のジュニアが危ない」を思い出した。そこで引用したブログと投稿記事、「Love is ・・・::「日本のジュニアテニスが危ない」」がいまだにネット上に公開されているので、ほぼ全文を引用しておく。
自分でブログを公開したときには気が付かなかったが(実際は全く知らなかった・・・)、下記の文章は、松島徹氏によるコラムの紹介で、現在、松島氏は「kids-tennis.com」を主宰されている。
1996年TJ誌11月号の特集です。
松島徹さんというテニススクールのアルバイトコーチが、NTTジュニアテニス、全国中学生テニス大会を取材して書いたレポートが元になっています。
(中略)
圧倒的なスイングスピードの違い。フォアはこうして打つんだよと幼いときから「習う」という習慣が身についてしまっていること。そして結果を急ぐあまり小さな大会のちっぽけな優勝に固執し「ストロークをミスしない」「ダブルフォルトをしない」と教える。これではラケットを振り切るような選手は生まれない。
世界では「14歳までに全てのショットを身につける」のが常識だが日本では非常識。流れるようなバックハンドのスライスショットを打つ日本人選手は皆無。これを怠ったのが松岡修造のボレー、長塚京子のバックのスライス。悲劇的とさえ言っている。
フォアバック共両手打ちの問題も取り上げ、このNTTジュニアではダブルハンダーがほとんどいないのに対して、日本人のほとんどがWハンダーである点。この時点ですでに将来はオールラウンドのテニスができないと世界で生き残れないと力説しているが、わかっていてもやはり目の前の勝利に固執しワンハンドに変えられない。これもまた悲劇。
前編7ページのこの特集(後編がいくら探しても見つからない)だが非常に手厳しい内容でこれだけ批判を全面に押し出した記事は見たことが無く、私のスポーツ論の基礎となるほど私に与えた影響は計り知れない。この記事を読んでからはジュニアの子にはより短いラケットをすすめるようになった。以前は大人のラケットに早く慣れろといっていたがラケットに振り回されているようでは地獄のスイングスピードは生まれないと反省した。(スポーツ店アルバイト時代の話です)。
ずいぶん後になるがあるスポーツ誌のコラムで日本人の野球のバッティングスピードがなぜ上がらないのかを書いたコラムを読んだ。小さい頃からちっぽけな勝ちにこだわり、根拠の無い「打線の繋ぎ」のために当てにいくバッティングを仕込まれる。これでは松井やイチローは日本の「奇跡」になる。と書かれていました。
松島氏の千里眼には驚かされるばかりです。
TJ誌の表紙には「日本のジュニアテニスが危ない」のタイトルの上に小さくこう書かれています。「10年後の松岡修造、伊達公子がいないという噂は本当か?」



