【076】アンチ「勝間」女史もまた幻想

2009 年 9 月 17 日 | カテゴリー: Note 004, 新聞記事 | タグ: , ,

「朝日新聞 2009.09.06 朝刊」より。

「asahi.com(朝日新聞社)::しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール [著]香山リカ – 売れてる本」として公開されている。

個人的に興味を惹かれるのは、書籍の内容というより、アンチ「勝間」女史の書籍を紹介し、そうしたアンチを語る著者である香山リカ氏もまた同じ種類の幻想を語っているのではないか、と評価した佐々木俊尚氏に興味が惹かれたからである。

まずは、書評を抜粋して掲載しておこう。

本書に書かれていることの大半は「小泉改革が日本をダメにした」「勝ち負けを重視しすぎ」といった、ワイドショーのようにわかりやすく、かつ古くさい現代社会批判である。だがこの本の唯一新しい点は「アンチ勝間」だ。表紙の帯には大きく「〈勝間和代〉を目指さない。」と銘打たれ、本文中でも最終章をまるまる割いて、経済評論家・勝間和代氏の自己啓発本への批判が展開されている。

(中略)

著者は「競争に参加できない、あるいは脱落した人たちの存在を、勝間氏のような「努力、競争、成功』を掲げている人はどう考えているのだろう」と指弾し、「ふつうにがんばって、しがみつかずにこだわらずに自分のペースで生きていけば」いいと説く。

普通の人には不可能とも思われる自己啓発メソッドを提案する勝間氏の本は、たしかに若者たちに対して「頑張れば自分も成功者になれる」という幻想をまき散らしているだけかもしれない。

しかしだからといって、著者のいうように「しがみつかずにこだわらずに自分のペースで生きていく」ことがこの時代において可能なのかどうかといえば、それも結局はそういうことができる基盤を持っている人だけに可能であって、勝間氏の本と同じように幻想にすぎないのではないかと思う。

私個人としては、勝間氏も香山氏も「言いたいことを自分の立場で語ってはいるけど、だからと言って、それが誰かを救うのかな・・・」とかなり懐疑的だったので、佐々木氏の上記の書評は、かなり印象的であった。

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