東野圭吾氏の「卒業」を読む・・・
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「推理小説」の類を読むのはいったい何年振りだろうか。記憶がないが、とにかく社会人になる以前に読んだだけであると思う。いろいろと試行錯誤して、東野圭吾氏の本を読もうと考えたのは、大きな新聞広告に心躍ったからである(本ブログの投稿記事「東野圭吾の加賀恭一郎シリーズ」を参照)。
この東野圭吾著「卒業」(講談社文庫:1989年05月)
というのは、東野圭吾氏のシリーズものである「ガリレオ」と並ぶシリーズもので、「加賀恭一郎シリーズ」として有名だそうである。どうやら「青春ミステリー」という分野だそうで、主人公である加賀恭一郎とその周辺を取り巻くキーパースンは大学生である。東野圭吾氏が20代の時の作品だそうで、そういう意味では、まだまだ「有名」になる前!?の作品ということになるのだろうか。
茶道と剣道という普通の人では思い付かない背景や最先端(ちょっと昔になりますけど・・・)の科学を利用しているところは、個人的にはとても興味深く読んだ。すらすらと読めるが、推理小説ファンには、この作品は物足りないのかもしれない。というのは、ミステリー小説というのは、以前は「犯人は誰か」や「どんな手段でやったか」という内容が主体だそうで、そうし視点が推理小説ファンの主体であるのであれば、「卒業」はちょっと物足りない。
しかし、解説にあるが、現代ミステリーというのは、「犯人は誰か」や「どうやってやったか」という視点から、「動機は何か」という視点を重視する傾向があるそうで、そういう意味では「人間」重視という傾向があるそうである。東野圭吾氏が、松本清張の影響を強く受けている、ということから「動機はなにか」に重点を置いている、ということで、私個人としては楽しめた。
特に、「大学生」を中心にしての人間模様は、東野氏と同年代の私にとっては、こうした「大学生」の人間模様が自分の時とダブって見える。知っているようで知らない仲間・・・私も同じような経験がある(流石に殺人とは無縁でしたけどね・・・)。



