真山仁氏に落ちた・・・
ひょんなきっかけで、本棚に積んであった真山仁著「ハゲタカ(上)」(講談社文庫:2006年03月)
を読了して、久し振りに読んだ「企業・経済小説」であったが、そのストーリーの展開の速さに圧倒され、直ぐに真山仁著「ハゲタカ(下)」(講談社文庫:2006年03月)
も読了。
ところが、この「ハゲタカ」は、シリーズされていて、続けて真山仁著「ハゲタカ(II 上)」(講談社文庫:2007年03月)
と真山仁著「ハゲタカ(II 下)」(講談社文庫:2007年03月)
として文庫本化されているということを知り、直ぐに購入し、一気に読了。
企業・経済小説にありがちな金融界のストーリーだと考えていたが、何かが違っている・・・真剣に理由を考えると、どうやらそのストーリーの根底に「日本と日本人」に関する明確なコンセプトがありそうである。だからこそ、ストーリーの合間に「武士道」や坂口安吾の「堕落論」などの一節が散りばめられている。
企業・経済小説は、以前に城山三郎氏の本を読み漁ったことがあるが、その後、本業(コンサルタント業です)が忙しいという言い訳で、読むのを止めてしまったが、実際には、「また金融関係かよ・・・」とそのストーリーが金融系(銀行や証券、更には保険といった企業です)ばかりで単調に感じたためである。どうしても、企業買収や銀行等の腐敗した実態を綴っているものが多く、そのストーリーは、小説というよりも単調なレポートといった印象が強かったため、城山三郎氏以外は、あまり真剣に読んだことが無かった。
しかし、上記の「ハゲタカ」シリーズは、確かに企業買収が主題になっているが、根底に「日本人とは」とか「日本企業とは」といったしっかりと根付いた主張があり、他の企業・経済小説とは違っているように感じる。
上記を読了後、更に「巨大メディア(テレビ局)」を題材にした真山仁著「虚像の砦」(講談社文庫:2007年12月)
も一気に読了。こちらは、ちょっと単調な展開だと感じたが、それでも巨大メディアというこれまでにない企業を題材にしているため、かなり新鮮に感じた・・・
ということで、この真山氏の小説には、何か新鮮な感覚があり、今後も注目である。というより、新しい文庫本を心待ちしている自分を発見した。



